各住戸のカギと玄関の錠(鍵穴)は個人で自由
に変更・修理可能です。集中呼び出し機器の
錠(鍵穴)は共用部分となり、こじ開けや破損
(故意によるいたずら・無過失でのもの)の
場合はマンション保険で対応可能です。つまり
居住者が遺失したカギを使用して破損した場合
は保険で修理可能ですが、遺失した方が求償さ
れます(補償額相当)。竣工15年ほどの物件で
は、非接触型チップ付属のカギがあります。
遺失したらそのデータを抹消して新たに作成し
¥4,000円程度で購入可能です。集中呼び出し
機器にかざすと自動ドアが開き、エレベーター
が1Fに来て住戸階へ行ってくれます。宅配用
ロッカーに届け物があればランプで教えてくれ
る機種(物件)もあり、一度慣れると手放せな
いと好評です。しかしそれだけに、一部の不具
合発生で高額な修繕費となったり、上記の便利
さを残しながら部分的に他メーカーへ変更する
事が難しくなります。単純な通話機器として
のみ使用している物件も、最新の機能がある物
を使用している物件も、共同住宅用インターホ
ンの便利さを享受していることは同じです。
無くして初めてわかるのが付加価値というもの。
集中呼び出し機器(インターホン)の不具合は、
水道管等の必須インフラとはまた違った種類の、
普段予想しない不便さを引き起こすのです。
次回 (その3) 網戸・サッシへ続く
長野県マンション管理士会 玉木 憲