ほぼ30年ぶりの総会開催までの話⑤

総会について基本コンセプトについて以下決定となる。
①相談者女性を理事長とする【組合活動再開】
②規約はそのまま
③組合必携の備品(印・名簿・通帳など)の作成購入
④会計上の問題は提議するのみ
議案は以下内容に決定
第1号議案 2020年度決算・業務内容の承認
第2号議案 管理組合運営についての承認
第3号議案 2021年度予算案・業務予定の承認
第4号議案 2021年度役員の承認
第2号議案はあえて抽象的表現にしたが、議案書にて、
③の内容等を記述した。
2月26日に相談者宅を訪問する。
上記コンセプトと議案書内容についてコピーをお渡しし
て、説明をさせて頂いた。又、通帳と前管理者の不動産
会社から渡された通帳コピー・相談者が立て替えてきた
内容明記の手書きメモをお預かりしてコピー・使用の承
諾を頂いた。それから数日をかけて住戸別・氏名別・年
別の会計一覧表を作成して各支払い状況・滞納状況資料
を作成し、貸借対照表・損益計算書と予算案(損益)を
作成し、総会ご案内と現在の組合運営の窮状説明文を、
別紙にて資料作成して大まかな資料が完成した。役員は
相談者女性と在住者の女性1名と私が監事役として記載
し、第4号議案とした。町内会の公民館を押さえられる
事を確認し、5月30日(日)14:00から開催と決定する
数回の打ち合わせを経て、4月28日の連休前に早々と資
料の投函配布・郵送を実施した。無論返信封筒入りで。
総会当日までに、何人かの区分所有者・身内の方とお会
いできた。皆さまほぼ協力的姿勢であった。一名のリモ
ート参加含めて4名の出席者・委任・議決権行使者合わ
せて14人の参加。総会は成立することができた。
当日は14:00から15:00までの開催。すべて可決して、
無事に・無難に終了した。
・議決権行使で組合運営についての承認と予算案につい
て反対の方がいた。管理はいいが支出は困るという姿勢
・参加者の意見だ。管理費等の支払いは当然だが、数年
前に電話で「支払わない人がほとんどなので支払うべき
ではないだろう、と男性の区分所有者から連絡があった」
との体験談があった。他の方から聞いた事がある話だっ
た。数人の滞納者はその意見に同調したともとれる。
・批判的意見等は書面においてもなくコンセプト通りの、
あくまで組合再開の為の総会決議は実施されたのだった
終了して片づけをしているとき、理事長となった女性が
一言「30年くらいぶりの集会だったのかな?」
当物件は竣工38年。最初の数年間は何らかの形で集会
を実施していた。このいつの間にかなくすものと、最初
から設定がなかったものが混在し、時間が経過してこの
物件のような管理状況が生じるのである。

次回に続く 

長野県マンション管理士会  玉木 憲