ほぼ30年ぶりの総会開催までの話④

区分所有者19名中、15名のとの面会・電話による接触・
アンケート回収により資料名簿等内容に厚みが出てきた
私の個人的な経験から、管理組合運営まではいかないが
総会開催が可能な程度の状況把握ができたのではないか
との感覚が生じなければ総会進行は無理と考えていたが
この20戸の物件資料と各関係者とのかかわりで、その様
な感覚が掴めたのが2021年年明けの頃であった。ここで
思ったのは、もう少し時間をとって対応したいという事
急いで決算処理をすれば予定通り総会開催はできる。が
確実に・これ一回の・特別な会合として慎重にすべきで
はないか?大事にすすめなければならない、その責任が
私にはある。スケジュールから見直すことにした。
2021年1月6日
新年あいさつを兼ねて相談者宅を訪問した。
総会までの予定と議案内容について再度考えたい旨を伝
えた。承諾を得た。そして2月末まで間を置く事となる。
この業務に就く者にとっては不具合修理や修繕工事は当
然に管理の内であり、仕事の内である。組合の金を使っ
て業者に発注をかけて住人にお知らせして実施する。
修繕費・小修繕費は滞納無きように管理する。計画を作
成して将来的に不足することがわかれば値上げすべきと
意見具申する。これらすべてが管理内容であり、仕事で
あるのだ。しかし今関わっているこの、30年ぶりに総会
を開催しようとしているマンションは、この管理組合の
方々は【管理はなんとかしてほしい】しかし【値上げは
しないでほしい】【管理費徴収はしないでほしい】と考
えている。修繕積立金はそもそも38年前から設定されて
いないのだから、この徴収開始はほぼ無理だろう。同じ
マンション居住者なのになぜ周りの通常のマンションに
実施されている組合資金徴収がなくて当然の感覚なのか
38年間それで過ごしてきたからである。直近5年間は管
理費も支払う住戸は5件しかなくなったが、それが普通
となったからである。管理費等の徴収がないマンション
割安な分譲マンションということである。この感覚を、
現状で、数年で変化させるのは不可能であると考えた。
少なくとも当総会で議案にするのは無理・議案化すれば
ほかの議案・総会開催にも支障が出ると私は思ったのだ
とりあえず、3月末日決算として、5月最終週日曜日での
総会開催として決定した。できれば再度アンケートをし
たい。そして議案内容を変更する・普通決議での可決が
できる内容とすべきだと考えた。

次回に続く 

長野県マンション管理士会  玉木 憲