機械式駐車場

自家用車保有率が低下してる・若者の車離れ・高齢者
の免許返納がニュース等で言われておりますが、私の
担当マンションではほぼ1住戸に1台・多い方では3台
所有されており、敷地内駐車場は竣工時のまま住戸数
以上の区画があります。敷地内にて平置きが用意され
ている物件もありますが、すべての物件で敷地外での
土地を管理組合にて賃貸借契約をして敷地外駐車場と
して運用し、敷地内では機械式駐車場が設置されてい
ます。駐車場は居住空間には欠かせないものであり、
契約区画はすべての物件で住戸数より多くあります。
これら物件は地方都市・閑静な住宅地にありますが、
機械式駐車場(2段から4段横行式)が欠かせません。
マンション機械式駐車場運用には2種類の形態があり
ます。①マンション所有型と、②リース契約型です。
①は設備全体が建物と同じ扱い、つまり共用部設備と
して管理組合(居住者共有)所有であるという形態。
②は設備のみ(壁面・地下ポンプ設備のぞく)が、
つまり機械式設備のみが設置リース会社の所有物で、
リース契約により管理組合(居住者)がリース料を支
払っている形態。私が関わっているものは15年リース
で年間400万円超のリース料がかかります。
どちらになるのかは、竣工時の(マンション建設計画
時の)事情によるもので、設備が分譲価額等で採算性
クリア可能か否かが決め手の一つとなります。過去の
歴史から現在までの状況を鑑みて、どちらがよいとか
評価することはできません。この後各形態での状況を
書きますが、先ず言っておきたいのは私は現在一貫し
て(機械式駐車場廃止)論者であるということです。
管理する側からすると、このような金がかかるもの・
面倒で融通の利かないものはない方がよいと思います
特に思うのは、ホテルやオフィスビルならば企業等が
経費で運用するので税金支出に反映させられる事情か
ら・敷地の有効活用の面から有効であるとの説明がつ
くのですが、共同住宅でのこのような設備の運用には
管理費等が支出されます。管理費等とは経費ではなく
【生活費】であり、無駄なく居住者全体で平等に使用
される必要があります。戦争や犯罪のように世の中か
らなくなればいいということではなく、マンション
に存在させる・維持させることが難しい。これはあく
まで管理する側の意見です。居住者は大半の方が必要
であると考えております(アンケート結果にでてます)
私の体験から書きたいので、以後、所有型とリース型
として記述させていただきます。

次回に続く 

長野県マンション管理士会  玉木 憲