ゼネコンとは全国規模で展開している建設会社であり、
建設工事専門家です。前回見積額の40％以上をとると
書きましたが、工事を受注して企業の保険・補償・例
えば事故等があった・訴訟提議された時に専門家集団
の経験と体制で対応してくれるので、ここに工事を、
自分の住まいの修繕を任せれば安心です。万が一、
工事に欠陥があっても大企業の場合は倒産消滅の可能
性が少ない。訴訟が成り立つ。相手企業が無ければ訴
えたくてもできません。実際、工事実施の臨時総会に
おいては、大手建設会社へ依頼すべきとの意見があり
ます。工事金額等ではなく安心であるとの理由からで
す。これらの事情を理解した上で、前回記述した工事
後、3物件にて修繕工事を実施しました。全ての工事
で実施業者へ直接発注しての工事です。ゼネコンを含
む建設会社・設計会社は全く無しです。ここに至るま
では1年間専門の方々に相談して方法を考えましたが、
同時に、２物件にて過去の工事経験から、理事の方々
がどう思ったか・工事と業者についてどう考えている
のか・疑問はないのか等お聞きしてみると共通の内容
がありました。
①工事説明がわかりにくい
②説明資料・内容が理解できない・覚えてない
③工事実施に賛成はしたが金額が高いと思った
④工事がどの程度の範囲だったか知らない
⑤専門家と専門用語ばかりでで質問が浮かばなかった
ちなみに2物件ともに、工事資料は完璧な詳細内容で
構成されており、経過すべてが網羅されていて7年後
の現在でも当時の状況が理解できます。支払い内容も
銀行通帳と照合しても問題なし。一切まちがいなし。
工事実施に問題はないのです。説明も報告も記録も
問題なしです。しかし何か欠けてませんか？これが
上記①～⑤内容からの私の疑問です。
お聞きした住人・理事の方々の中には当時役員だった
方、説明会に出席した方もおられます。内容に理解な
し・質問なし・しかし高い支払いはした。まあ思うに
大手建設会社の工事なので安心していたのでしょう。
とりあえず任せて大丈夫と。ですが④は如何なものか
？外壁修繕工事を実施。実際は全体の４分の１の範囲
の修繕だったのですがほとんどの方が全面修繕したと
思っていたと言っています。一昨年外壁工事を提案し
たとき「やったばかりでまた修繕する必要があるの？」
との意見もいただきました。総会で予算計上し、工事
実施の決議もして問題はありません。でも本当に合意
されていたといえるのでしょうか？
次回に続く
長野県マンション管理士会 玉木 憲