マンション管理審査制度ついて

 マンションの管理状態を「点数化」する?この野心的に見える取り組みが2022年4月から始まります。 

 新しく始まる「マンション管理審査制度」は、3団体が実施します。 

 ①マンション管理適正化診断サービス:運営団体は日本マンション管理士会連合会(私が登録している団体)でサービス開始は2015年7月から始まっており、18項目のチェックポイントを設け、点数に応じて3段階(S・A・B)にランク付けされ、有効期間は5年間です。

 ②管理計画認定制度:国土交通省管轄で運営団体は各地方自治体、制度開始は2022年4月からです。約16項目のチェックポイントを設け、判定は、「認定」or「非認定」の2択で、有効期間は5年間です。

 ③マンション管理適正評価制度:運営団体は、マンション管理業協会でサービス開始は2022年4月からです。約30項目のチェックポイントを設け、判定は点数(100点満点)に応じて5段階(S~D)でランク付けされ、有効期間は1年です。 

 この制度のメリットは、「適正な管理が行われているマンションが、中古市場で評価される」ことです。 

 ただし、これが管理組合への「アメ」となるかはこの制度が生かされるか否かです。 

 また、この制度には強制力がないため、本当に解決すべき管理不全のマンションを動かすには力不足かも知れません。

 私達マンション管理士が心配する「管理会社が不在で管理不全が深刻なマンションは対象外」です。 国や業界は必死に笛を吹くが、どれだけの管理組合が4月からの制度導入に向けて踊るかは未知数のようです。