各共用部とその運用(その3)網戸・サッシ

収納可能なプリーツ網戸

網戸・ガラス窓サッシは専用使用権がついてお
り、共用部でありながらガラスが割れた・網に
穴が開いた・汚れた時の掃除(これら保存行為)
等は居住者の責任において対応します。
竣工20年以上経つと、躯体とサッシ枠のあいだ
に隙間ができたり、防音等で機能的劣化が感じ
られたりという事で、修繕を実施する物件も少
なくありません。全戸で行うため当然高額で更
に玄関ドア項で書きましたが、各住戸の在宅時
に合わせての工事となると大変な手間と時間が
必要になります。最近では《省エネサッシ》な
るものがあり、交換工事を所望する方が増えて
います。工事をするなら全戸・修繕にて実施
(修繕積立金で)(住人合意して)が基本とな
ります。しかしそれでは個人所有の空間・分譲
マンションの意味が無くなるのでは?との事で
個人費用で工事実施・勿論理事会での承認あり
色・デザインは抑えて頂いた上で、工事可能と
した例があります。将来住戸を売って出る場合
は原状回復するか、有益費として加算した事を
業者へ告げる等の自己責任を負う形とします。
使用頻度が高い・室内と外との結界であるサッ
シは全戸一律の対応では難しいのです。特にガ
ラスより弱い網戸は破れやすく、更にマンショ
ンでは普通の形でない場合が多いのです。

次回に続く 

長野県マンション管理士会  玉木 憲